長い道のりだった。
これを過去形で語ることが出来ることが、
どんなに嬉しいことか。
これを過去形で語ることが出来ることが、
どんなに嬉しいことか。
前震直後の様子と翌日一応片付けた後 |
とはいえ、たいした話ではない。
ただの、わたしの書架の話。
2度にわたって床一面を覆った本の海は、
その後3ヶ月近く、牧師室の床を占拠し続けた。
ただの、わたしの書架の話。
2度にわたって床一面を覆った本の海は、
その後3ヶ月近く、牧師室の床を占拠し続けた。
しかし、片付け終わった数時間後に再度この有様 |
このイス上で罹災したが、怪我はなかった。 |
片寄せられるのに3日間。
平積みにされたままで1ヶ月。
書架を組み立てて補強の柱を入れる作業に2週間、
検索できるように床の上で背を見せて縦置きされた状態で2週間。
それから、項目分けされてぜんぶが書架に収まるまでにさらに3週間。
〆て2ヶ月と3週間。
平積みにされたままで1ヶ月。
書架を組み立てて補強の柱を入れる作業に2週間、
検索できるように床の上で背を見せて縦置きされた状態で2週間。
それから、項目分けされてぜんぶが書架に収まるまでにさらに3週間。
〆て2ヶ月と3週間。
震災後1ヶ月。まだ書架が組み上がらない。 |
今日、ついに最後の1冊が書架に収まった。
床の上には、1冊の本も無い。
まったく普通のことであるにもかかわらず、
そのことがなんと気持ちのよいことか。
床の上には、1冊の本も無い。
まったく普通のことであるにもかかわらず、
そのことがなんと気持ちのよいことか。
補強された書架の完成 |
わたしにとっての「復興」の一里塚。
ただ、「復興」とは、昔と同じ状態に戻ることではない。
新しい存在になること。
わたしの書架も、補強の柱が入って崩壊しづらくなった。
書架設置のデフォルトから
加速度的に混沌に向かいつつあった書籍の分類は、
一応綺麗に当初の秩序を取り戻した。
ただ、「復興」とは、昔と同じ状態に戻ることではない。
新しい存在になること。
わたしの書架も、補強の柱が入って崩壊しづらくなった。
書架設置のデフォルトから
加速度的に混沌に向かいつつあった書籍の分類は、
一応綺麗に当初の秩序を取り戻した。
少しずつ本が書架へ。 |
ここにいたる道のりは、短くなかったのだから、
なにかお祝いでもしたい気分。
願わくば、もう書架が倒れるほどの
余震は、ごめんこうむりたい。
なにかお祝いでもしたい気分。
願わくば、もう書架が倒れるほどの
余震は、ごめんこうむりたい。
しかし床にはまだ大量の本が・・・。 |
とはいえ、これはただの書架の話。
被害認定の二次審査をまっている半壊家屋の話でも、
仮設住宅の抽選の話でも、
半年待ちと言われている屋根の修理の話でもない。
単なる書架の話にすぎない。
被害認定の二次審査をまっている半壊家屋の話でも、
仮設住宅の抽選の話でも、
半年待ちと言われている屋根の修理の話でもない。
単なる書架の話にすぎない。
ようやくすべての本が書架へ |
書架ごときで雀躍するのも申し訳ない話。
でも、ここは率直に喜びを表現しておこう。
たとえリビングや寝室や玄関や倉庫の復興が道半ばだとしても、
この件に関してのみは、もうプロセスは終了したのだから。
素直にうれしい・・・。
でも、ここは率直に喜びを表現しておこう。
たとえリビングや寝室や玄関や倉庫の復興が道半ばだとしても、
この件に関してのみは、もうプロセスは終了したのだから。
素直にうれしい・・・。
そして床の上には本がない! |
でも、謎も残った。
この際だから余分な本は処分しようと、
段ボール箱5箱分の書籍との別れを決めたのだが、
それらを省いたにもかかわらず、
書架にはその分の余裕がまったくない。
それが謎。
この際だから余分な本は処分しようと、
段ボール箱5箱分の書籍との別れを決めたのだが、
それらを省いたにもかかわらず、
書架にはその分の余裕がまったくない。
それが謎。
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