2016年8月27日土曜日

学生のみなさんを歓迎します。

九州学院のみなさん、ルーテル学院のみなさん、
その他の学校のみなさん。
健軍ルーテル教会は、みなさんのお越しをお待ちしています。
礼拝は、あさ10時30分から。
今週のお話しは、短期信徒宣教師として
健軍教会でおはたらきの、
ザッケローニ・コービンさんが担当して下さいます。
手ぶらでおいでくださっても大丈夫です
 
どうぞ、おでかけください。
 
 
午前中、予定があって忙しい方は、
今週は、早朝6時30分から、
熊本ライトハウスを会場に主日礼拝を行います。
おはなしは、同じくザッケローニ・コービンさんです。
正門を入ってすぐ正面の建物です
 
 
みなさんのお越しを、
おまちしています。



2016年8月25日木曜日

健軍情報85-難儀なこと

立野へのルート
23日の「新聞」によると、県内の避難生活が、
とうとう1000人になったという。
ピーク時には18万人だったというから、
その大部分が、自宅にもどられたり、
別の賃貸住宅や仮設住宅に移られたことになる。

それでも、最大の益城町で4百数十人。
御船町と熊本市がそれぞれ百数十人ずつ。
南阿蘇村、西原村、嘉島町、宇城市にも
まだ数十人の単位で避難者さんがおられる。

田んぼの中の益城総合体育館  県下最大の避難所
益城町では、第4次の仮設住宅の募集がはじまった。
今回が最後の募集になるという。
うちの関係でも、仮設住宅の抽選にはずれ続けながら、
愛児園避難所-保険福祉センター-益城総合体育館と、
集約化が進む避難所をめぐりつつ生活してこられた方がおられる。
今回こそは大丈夫だろうと信じたい。
 
行政は、はやく避難所を閉じて、
派遣している職員を本来業務に復帰させたいところだし、
充分な数の仮設住宅が供給されるのだとしたら、
それも当然の話だ。
 
一方で難しいのは、一部損壊などで業者さんの修理を待ちつつ
避難所で生活しておられる方々。
熊本は人夫不足と資材不足で、
補修工事などにかかる費用が跳ね上がっている。
単なる補修といっても、場合によっては
数百万単位の工事になることもあるし、
「応急修理制度」にもとづいて
市町村から受け取ることが出来るのは、わずかに57.6万円。
日本財団から戴ける住宅損壊見舞金も、一部損壊は対象外。
若くて仕事がある方なら、まだいいのだろうが、
高齢であれば、今から自宅の修理のために長期のローンを組むことも
ためらわれることだろう。
どうしたものか・・・。
 
この夏ありがたいことは、台風が熊本を避けてくれていることだが、
屋根にブルーシートを貼っておられる方々は、
台風シーズンを戦々恐々としながら過ごしておられる。
車で街中を走っていても、
台風が来ればひとたまりもないような素人作業のブルーシートがごまんとある。
願わくばこの秋も、台風から好かれませんように、
と、祈るばかり。
山肌にブルーシート!笑ってしまったが笑い事でもないのだろう。
昨日は、都合が悪くなったボランティアさんの代役で、
ようやく通行が可能になった立野への道路を通って
施設関係者のお宅の庭の土砂の処理に伺った。
このあたりはまだ水が出ないので、
本格的に住むには無理がある。
帰ってこれるかどうかの見通しが立たないまま、
荒れ果てていくお宅も多いようだ。
庭が土砂でかさ上げされてしまっている
このお宅では、地震の時に裏手の石垣が崩落してしまい、
その後の豪雨で、崩れ落ちた土砂が庭に流れ込んで
10センチほども庭のかさが上がってしまっている。
本来なら、その10センチ分を削り取りたいところなのだが、
今回は適切な道具もなく、また人手もたりないので、
出来ることは限られている。
最低限の簡単な作業にとどまった
とりあえず裏山から流れてくる水を排水する水路を堀り、
これ以上庭全体に土砂が広がらないように土嚢で水路を補強した。
とはいえ、たったこれだけの短時間の作業でも、
50近いおっさんには少々加重負担。
仕事は昼までで終えたのに、午後は結局なんにも仕事が出来なかった。
 
土嚢袋も足りなかったし、この庭についてはもうひと仕事必要そう。
きっと雨が降るたびごとに、
崩落した外輪山から土砂が流れ込んでくるに違いない。
土砂崩れの危険のある地域に住み続けられるのか

あっちでも、こっちでも、難儀なことだらけだ。



2016年8月20日土曜日

音楽会:大山桂司さん・岩佐銘江さん・寺本昌弘さん

8月から9月にかけて、
健軍教会で行われる音楽会3つ。
 
まずは、健軍教会の避難者さんだった大山桂司さんの
弾き語りライブ。
「酒と涙と笑いと音楽♪」
もともと、近所のお店でドリンク付きのライブの予定だったのですが、
そのお店の解体が決まり、急遽健軍教会へと会場変更となりました。
今回は、ねたきり芸人の<あそどっく>さんも参戦予定とのこと。
8月24日 午後8時開演。入場料一般1500円。
 
 次に、9月3日に予定されている岩佐銘江さんの
ヴォーカルコンサート。
稲毛富子さんによる、パイプオルガンの演奏や、
西田博さんによるバイオリンの独奏なども予定されており、
なにより岩佐さんのやさしいメゾソプラノの歌声が楽しみですね。
チケットは一般2500円。大学生以下1000円。
 
そして、9月10日には、
寺本昌弘トロンボーンリサイタル。
熊本が誇るスーパートロンボーンニストの、
全国ツアー千秋楽です。
この18日に父親になったばかりの寺本氏。
昨年にもまして、難曲にチャレンジとのことですから、
聴きがいがありそうですね。
16:00開演 当日券は一般2500円学生1500円。
いずれも楽しみな音楽会。
健軍ルーテル教会で、すてきなひとときを!



2016年8月19日金曜日

健軍情報84-模索

今日も、「できたしこ」のボランティアチームに加えてもらい、
熊本市内の沼山津と益城町広崎で併せて3軒のお宅の
片付けを手伝わせてもらった。
訪問した宅で印象的だったのは、
屋根にかけられたブルーシートのくまモンのイラスト。
屋根のブルーシート張りは、
僕らのような素人ボランティアの手が出せない分野だが、
いくつかの専門のボランティアさんが活躍しておられる。
聴けば、徳島の小学生たちが、
自分たちも熊本の人たちのために出来ることがある、
と、イラスト付のブルーシートを作って、
屋根ボランティアさんのところに送って下さるのだという。
いろんな協力の仕方があって、
小学生のこどもたちも、熊本のことを思って参加してくれている、
というのも嬉しい話。
別のお宅では、痛んでしまったガレージの屋根の部分の解体作業。
持参したインパクトドライバーとディスクグラインダーが大活躍したのだが、
見よ、被災地に流されるこの汗の美しさ!
おそらく落下した瓦で破砕されてしまったのだろうが、
このように壊れた部分を撤去して、すっきりしました。
ボランティアを終え、ひと息ついてから、
長嶺の「被災地障害者支援センターくまもと」を訪問。
続けて、広安愛児園・こどもL.E.C.センターを訪問。
ごらんのように、愛児園・L.E.C.センターの門柱が綺麗になり、
こどもL.E.C.センターの銘板も取り付けられていました。
こどもL.E.C.センター駐車場にプレハブを設置するところからはじまった、
「できたしこルーテル」の活動も、
そろそろ区切りの時期を迎えようとしている。
「その後」のこと、いろいろ模索はしているのですが、 
形になるのかどうなのか・・・。

 

2016年8月12日金曜日

健軍情報83-長い道のり

わたしたちが、戦後71年目を生きているように、
また、東北の方々が震災後5年目を生きているように、
熊本は、これから永きにわたって、
震災後の日々を生きていくのだろう。
それを強く感じさせられるのは、やはり益城の道路を走るときだ。
そこには、熊本市内とはまったく異なった風景がひろがっている。
先日、2週間ぶりに「できたしこ」のボランティアを手伝った。
 益城町広崎地区。
ここがこの2ヶ月間、「できたしこ」が、
がれき処理等に取り組んできた町だ。
拠点としてきた広安愛児園/LECセンターと隣接する、南北に長細い地域で、
被害が最も深刻な総領地区や福富地区とも隣接している。
町を走ると、建物としては形をとどめている家屋も多いのだが、
実際は、全壊や大規模半壊が多いため、
住むことをあきらめて住民が転出したり、
仮設に移ってしまって人の住んでいない家屋も多い。
 「できたしこ」では、これまで地区の町内会を通してニーズを把握し、
困っているお宅の荷物を運んだり、危険なブロック塀を壊したり、
震災ガレキを処理するなどのボランティアを続けてきた。
この日も、広崎の区長さんに紹介された3軒のお宅をまわって、
廃棄処理する冷蔵庫やエアコン、割れた瓦やガラス、ブロック片などを集めて、
トラックで益城町のがれき処理場へと運搬した。
お伺いしたお宅では、1ヶ月前に社協のボランティアセンターに、
ボランティア派遣を申し込んだが、いまだに音沙汰がないという話も聴いた。
FB等を見る限りでは、益城町社協のボラセンでも、
数十名程度のボランティアさんが連日汗を流しておられるようなのだが、
それでも足りていないのか、それともマッチングの問題なのか。
 
ところで、「できたしこ」とパートナーを組んでともに働いてきた
「わかちあいプロジェクト」の事業が、8月末で終了することが決まった。
益城町の震災がれきの処分場は8月以降、
業者さんのみの受入体勢になることがアナウンスされている。
広崎から、さらに被害の深刻な地区に眼を向ければ、
そこにニーズがないわけではないのだが、
ルーテル教会としても、福岡地区から牧師さん方が
がれき処理のために交替で熊本入りしてくださる、という体制を、
これまでのように続けていくことはできないだろう。

ルーテル教会として、「できたしこ」の事業をどうしていくのかは、
また月末に行われる対策本部会議で議されることになるだろうが、
今後の支援のあり方を、考えねばならない時期に来ている。
 
補修工事や解体工事が本格化している市内と違って、
益城の解体工事は、まだ緒に就いたばかりだ。
業者さんに解体工事を頼んでも、益城はがれき処理の効率が悪く、
仕事がはかどらないので、益城と聞いて断られてしまうことも多いのだという。
解体業者さんにとってみれば、益城でなくても仕事は山ほどあるのだから、
効率の悪い益城を後回しにしても、一向に困らないわけだ。
かくして、益城の家屋の解体とガレキ処理には、
これからさき2年の歳月が必要だと言われている。
つまり、長い「震災後」は、
まだはじまったばかりだ、ということだ。
 
写真はすべて益城町

2016年8月3日水曜日

健軍情報82-日常を生きる

ひび割れた道 益城
  よく買い物に出かけた近くのスーパー向かいのマンション。
ようやく本格的な解体工事が進みはじめた。
写真を見ると5階建てに見えるが、
左端の部屋の列をよく見ると判るように
もともとは6階建てであって、2階部分が完全に潰れてしまっている。
このマンションは地震前から取り壊しが決まっていて
入居者が出られた後での震災だったと聞いたが、
もし入居しておられるタイミングで地震だったら、と思うと
言葉もない。
 
一方、うちから2ブロック先のこの小さなビル。
こちらも入居しておられる方はいなかったと思うが、
3階のひさし部分の大きなタイルの塊が、
ブラブラとぶら下がっていて、
いつ落っこちてくるのかわかったものではない。
人通りの多い幹線道路だけに、日々危険を感じている。
 
教会の隣の焼き鳥雀暮林はすっかり解体され、
健軍クリニックの駐車場に姿を変えようとしている。
このお店は、うちの教会の定期音楽会発足の
相談場所だったお店なのだから
跡地には本来「けんぐん水よう音楽会発足の地」、
との記念碑が必要なはず。
ちなみに音楽会は、先月で第40回を無事終了し、
秋から5年目を迎えることになる。
新たな1年間は、「復興チャリティー音楽会」
として開催されることになるだろう。
雀暮林の大将は、益城の復興市場屋台村で一部営業をはじめつつ
健軍の別の場所でのお店の再興を計画中。
再出発が待たれている。
 
さらに、うちの近隣に眼を向ければ、
いんでレディースクリニック、片岡整形、肥後銀行と、
いずれもシートがかけられて、
それぞれ補修や解体などの工事にかかっている。
 
こうして市内は、ようやく東区あたりでも、
一部に危険建物も残りつつも、
補修工事がすすめられ、
更地になった空き地も増えてきた。
 
ではおとなりの益城はどうかといえば、
公費解体がはじまったとはいえ、まだご覧のありさま。

 
ひび割れた道、危険家屋の脇をすり抜けるようにして、
こどもたちは学校に通っていく。
もはやこれが日常の風景と化しているのだ。
 
別に何かが云いたい、というわけではない。
町役場に文句があるわけでも、
この様子が報道されないことに憤りがあるわけでもない。
それでも、熊本の人も、益城の人も、
それぞれに日常と化したこの現実を生きている。
前向きな人もいれば、力を失っている人もいる。
それもまた、日常的なことだ。
「こんな時こそ」、であってもなくても、
わたしたちは、日々の生活の中で、
助けあったり、支えあったりして、
地域や社会をつくりだしていく、ということなのだ。
 
教会も、わたしも、その日常に日々しっかりと
コミットしていくものでありたい。