2010年4月1日木曜日

健軍ルーテル教会について

 ルーテル教会は、マルチン・ルターによる宗教改革によってうまれたプロテスタントのキリスト教会です。もっとも歴史が古くて規模の大きなプロテスタント教会として、世界中に教会があり、災害支援や社会福祉の分野の世界的な働でも、評価されている教会です。

日本福音ルーテル教会は、宣教が始められてから110余年の歴史があり、九州から北海道まで全国に120余の教会を展開しています。なかでも熊本の教会は、歴史的にその発展の中核を担ってきました。熊本における社会福祉のさきがけである慈愛園や広安愛児園をはじめ、多くの幼稚園・保育園、また九州学院とルーテル学院(旧九州女学院)による学校教育を通しても、地域に奉仕してきました。

その教えは、ルターの宗教改革の伝統に立ち、神さまの恵みを強調します。限界のある人間の力によるのではなく、神さまから与えられる恵みによって、わたしたちは安心して生きることができるようになる、と教えるのです。そしてこの神さまを信じる信仰は、なにより聖書のみ言葉によって養われます。ですから、どうぞ礼拝においで下さい。さまざまな不安にとらわれることの多い私たちですが、礼拝で語られる聖書の言葉を通して、ともに安心して生きることが出来る者とされていきましょう。



健軍ルーテル教会


 健軍ルーテル教会の歴史は、地域の人たちの要請に応えて、米国人宣教師モード・パウラス師が健軍の地に幼稚園(現めぐみ幼稚園)を設立したことにはじまります。1948年には神水教会の伝道所として、現在のめぐみ幼稚園で礼拝がはじめられ、1952年に健軍教会として独立しました。1958年には現在の新生2丁目に移転。会堂を建設しました。現在の新しい礼拝堂は1999年に献堂され、結婚式やコンサート、さまざまな集会や教会バザーなど、地域の方々にも豊かに用いられながら、今日に至っています。
歴史的に、めぐみ幼稚園、熊本ライトハウス、同のぞみホーム、広安愛児園、こどもL.E.Cセンターと深いつながりがあり、現在でもお互いが支えあう関係を大切にしています。
日本福音ルーテル健軍教会
〒862-0908 熊本市東区新生2-1-3 T&F 096-368-2917
郵便振替 《 01960-6-59558 健軍教会 》
kengun(a)jelc.or.jp  <(a)を@に置換>
牧 師  小 泉 基 

関係施設

・ めぐみ幼稚園
http://academic3.plala.or.jp/l-megumi/

・ 熊本ライトハウス(盲ろうあ児施設)

・ 熊本ライトハウスのぞみホーム(知的障害者更生施設)

・ 広安 愛児園(児童養護施設)
http://www1.bbiq.jp/aijien/

・ こどもL.E.C.センター(情緒障害児短期治療施設)
http://www7.ocn.ne.jp/~lec73/index.html

ペンギンの愛

主は人の一歩一歩を定め/御旨にかなう道を備えてくださる。
人は倒れても、打ち捨てられるのではない。主がその手をとらえていてくださる。
(詩編 37:23-24)

真っ青な南極の空の広さと、どこまでも続いていく白い氷の世界。その、白と青の美しい大自然のコントラストの中で、何万羽というペンギンが、コロニーを作って、子育てをしている写真があります。わたしは、どことなくすっとぼけた、それでいて威厳も愛嬌もあるその立ち姿を見るにつけ、このようなペンギンの世界に対して、そこはかとない憧れのようなものを感じてきました。

けれども、実際に現地を訪れた人の話によると、そのかわいらしいペンギンたちの足下の氷の中は、何百万、何千万という雛ペンギンや親ペンギンの亡きがらで埋め尽くされているのだそうです。
毎年同じ場所で卵を産み、子育てをするアデリーペンギンのコロニーでは、その年に孵化したヒナのうちの、1/3のヒナは、飢えや寒さによって成長するとができずに、雪と氷の下に埋もれていくのだといいます。そしてそのなきがらは、南極の氷点下の寒さの中で腐敗することなく、毎年、氷の下に堆積していくのです。あのほほえましいペンギン親子の写真の足下には、ぎっしりとペンギンのなきがらが、凍ったまま何重にも折り重なって埋もれている、ということになるのです。

そして、南極のペンギンたちの足下に、写真では見ることができない、死の世界が広がっているように、とても元気に明るく振る舞っているひとが、その実、人知れず心の中に暗闇を抱えている。そして、その闇の深さに苦悩している、ということがあります。そしてそうした心の闇のひろがりは、時折南極の氷にひび割れが起こるように、時として殻を突き破って、外側に表れ出てくるのです。

わたしは昨年、牧師になるための研修として、精神病院への訪問を続けていました。そこで出会った、あるアルコール依存症の患者さんが、そのようなご自身の暗い心の苦悩をわたしに語ってくださったことがありました。その方は、一見とても明るく積極的な性格で、集団行動が多い病棟の生活の中で、他の患者さんたちの模範になるような方でしたし、大勢の患者さんたちの前で、他の患者さんたちを励ますような、おもいやりのある、前向きな話をされるような方でした。まったく理想的な入院患者であって、悩みなどはまったくないかのように振る舞われているその方が、けれども、消灯時間になって夜ベットの上でひとりになると、そのような自分の外面と心の内面のギャップの大きさにたじろいで、自己嫌悪のあまり、おいおいと枕を濡らして泣くのだ、というのです。

アルコール依存症の方々が、自分の内面の弱さと闘いながら、もう一度、お酒を飲まないで、自分自身とその生活を取り戻していくプロセスは、並大抵のことではありません。大半の方は、自分の弱さに勝てずに、再びお酒を飲んで、この治療に失敗していくのだそうです。わたしは、この方の話を聞きながら、その孤独で厳しい、心の内側の葛藤のことを考えて、目もくらむような思いにとらわれたのでした。

しかしわたしたちは、そのような心の闇は、なにもそのような特別な人だけが持っているのではなくて、表面に表れてくるかどうかは別にして、わたしたちひとりひとりが、心の内側にさまざまな形で抱えているものだ、ということを知っています。そしてわたしたちは、時として、その暗闇に傷つき、倒れてしまいそうになります。しかし、先ほどお読みしましたように、何千年も昔の詩人がうたった詩が、聖書に残されているのを、わたしたちは聴くことができます。

主は人の一歩一歩を定め/御旨にかなう道を備えてくださる。
人は倒れても、打ち捨てられるのではない。主がその手をとらえていてくださる。

ここでの主というのは、神さまのことであり、またイエスさまのことだと考えてもいいでしょう。自分が抱えている心の闇のために、どうしようもなく倒れ、打ち捨てられるような状況にあったとしても、わたしたちが、神さまへの憧れを持っていくときに、わたしたちは、イエスさまがわたしたちの手を取っていてくださることを知るようになります。
一生を夫婦で添いとげると言われているペンギンが、何万羽ものペンギンの集団の中から、鳴き声一つをたよりに、自分のパートナーを探し出すことが出来るように、神さまは、わたしの中にも、あなたの中にも、闇にうちかつ、神さまへの憧れを、備えていてくださっているからです。

礼拝 Q&A

予約が必要ですか?
必要ありません。礼拝にはどなたでも自由に参加できますから、どうぞ礼拝開始時間に直接お越し下さい。不安なことや質問などがあれば、事前に電話やメールでお問い合わせ下さっても結構です。牧師との面談の希望があれば、礼拝後に牧師までお申し出下さい。

必要な持ち物がありますか?
礼拝には、聖書(新共同訳)、讃美歌(教団讃美歌・教会讃美歌)、式文などを用いますが、礼拝で使うものはすべて教会の受付でお貸しすることができます。もし、ご自分のものがあれば、ぜひお持ち下さい。また教会でお買い求めいただくことも出来ます。

礼拝では何をするのですか?
讃美歌を歌い、聖書の言葉と牧師のメッセージが語られ、献金と祈りがささげられます。神さまに出会う祈りと平安の時です。毎月、第1・第3日曜日には、聖餐式も行われます。礼拝は、初めての方でも、洗礼を受けておられない方でも、とりあえず一度参加してみたい、という方でも、どなたでも参加することが出来ます。あなたのお越しをお待ちしています。


献金とは何ですか?いくらくらいすればいいのですか?
礼拝では、献金が献げられますが、これは献金は神さまへの感謝のしるしとしてささげるものです。お賽銭や参加費ではありませんので、献金なさるかなさらないか、また、いくら献金なさるかもまったくの自由です。礼拝中に緑色のカゴがまわってきますが、任意でささげるものですので、ご用意なさらなかった方は、そのままお隣の方へとおまわし下さい。

集会案内

主日第1礼拝 毎日曜日 午前 6時30分~
主日第2礼拝 毎日曜日 午前 10時30分~
教会の集まりの中心となる礼拝です。6:30からの礼拝は、第1日曜日は教会で、第2~5日曜日は、泉ヶ丘小学校北側のライトハウスのホールで行っています。讃美歌を歌い、聖書のお話しがあり、聖餐式が行われます。
こどもの礼拝 毎日曜日 午前 9時~
子どものための礼拝です。やさしい聖書のお話しがあります。おとなも参加できます。こどもたちは、礼拝後に年令に応じた分級に参加します。
聖書を読む会 毎水曜日 午後 1時30分~
ともに聖書を読み、その内容について牧師が解説します。現在は使徒言行録を学んでいます。
やさしく聖書を読む集い 第1.3水曜日 午後 7時30分~
はじめての方でも参加しやすい、やさしい聖書の学びです。ひとつの聖書の箇所を読んでみんなで考えます。
女性会・壮年会 第3日曜日 礼拝後
 
※ その他、幼い子とお母さんの集い、ティーンズのためのお菓子を作る集まり、青年会、聖歌隊、手芸サークル、茶道サークル、書道サークルなどの活動もおこなわれています。

健軍ルーテル教会

 健軍ルーテル教会の歴史は、地域の人たちの要請に応えて、米国人宣教師モード・パウラス師が健軍の地に幼稚園(現めぐみ幼稚園)を設立したことにはじまります。1948年には神水教会のブランチとして、めぐみ幼稚園で礼拝がはじめられ、1952年に健軍教会として独立しました。1958年には現在の新生2丁目に移転。会堂を建設しました。現在の新しい礼拝堂は1999年に献堂され、結婚式やコンサート、さまざまな集会や教会バザーなど、地域の方々にも豊かに用いられながら、今日に至っています。
 歴史的に、めぐみ幼稚園、熊本ライトハウス、同のぞみホーム、広安愛児園、こどもL.E.Cセンターと深いつながりがあり、現在でもお互いが支えあう関係を大切にしています。

牧師はどんなひと?

現在の牧師は、2004年に着任された小泉基(こいずみもとい)牧師です。牧師の家庭に生まれ、「絶対に牧師にだけはならない」と公言していたにもかかわらず、32才になって前言をひるがえして神学校に入学。牧師となって健軍教会につかわされました。
山口県の宇部市と下関市で育ち、京都で大学を卒業しました。けれどもその後は、学童保育でのアルバイトや中学校での非常勤講師など、定職にも就かずフラフラを続けながら、京都の東九条での地域活動や、教派を超えたキリスト教の青年会活動などに没頭していました。
1996年に京都から東京に移り、神学校に入るまでの5年間は、日本キリスト教協議会(NCC-J)の幹事として働きました。
専門は日本キリスト教史ですが、神学校を卒業後はちっとも勉強できていません。 
趣味は木工を少し。海岸で拾ってきた流木を使って小物を作り、教会のバザーで販売したりもします。お休みには、妻と2人の子どもたちと一緒にキャンプに出かけるのが楽しみですが、あまりお休みがないのが残念。いちどお話ししてみたい、という方は、どうぞ教会までご連絡ください。

住所と電話番号

住所
  〒862-0908
  熊本県熊本市新生2-1-3 

電話(FAX共用)
  096-368-2917