2018年4月28日土曜日

熊本城の今とこれから

2年前の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城。
一昨日、熊本大神宮での復興祈願祭に
全国から集まられた方々とともに
ボランティアの方に、復旧作業の現状を案内していただきました。
熊本の人たちの心のシンボルでもある
熊本城の復旧工事は、鋭意取り組まれてはいるものの
なにしろ被害の規模が大きく、このように
2年がすぎても、いまだ手つかずの部分も少なくありません。
 テレビなどで有名になった飯田丸五階櫓の一本石垣は
現在修復に入っていますが、
こちらの戌亥櫓の一本石垣は、崩れ落ちた石垣とともに
いまだ健気な姿をさらしています。
 熊本の小学生ならみんな教わる算木積という
特殊な石垣の組み方によってしっかり組み上げられていたことが、
上部の櫓を守ることにつながった、との説明。
城内のあちこちに、石垣の石が整然と並べてあります。
「H167-1522」と番号が振ってあれば、
本丸の167面目の面の下の角から1522個目の石だ、
という意味なのだそうです。
もとの石の場所を特定するのに、
石垣検索ソフトも開発され、活用されているとのこと。

 観光のシンボルである天守閣は、
大急ぎで3年後には復旧されるけれど
城郭の全体が復旧するには20年を要するとのこと。
築城にかけた年数が7年と聞くと、やはり長いですね。
復旧に要する費用のことを考えると、
少し複雑な思いもしますが、
それでも、早く元気な姿を見たい、
という思いに駆られるのは
わたしも熊本県人になってきたということなのでしょう


2018年4月27日金曜日

諸宗教による「復興合同祈願祭」

昨日、世界宗教者平和会議(WCRP)主催の
「熊本地震からの追悼と鎮魂なにびに
復興合同祈願祭」において
お祈りをさせていただきました。
前日の京都での「避難所のてびき」発刊イベントに続いての
WCRPのみなさんによる企画です。
比叡山延暦寺 善隣教 立正佼成会
日本ムスリム協会 カトリック 浄土真宗
臨床宗教師の会 熊本大神宮 など
12の宗教・団体のみなさんとならんで、
各教団3分ずつの祈りの時です。
それぞれの祈りの作法の違いに
興味を抱きつつ、
それでも共通の思いの中で紡ぎ出される祈りに
心静まる思いでした。
各派の衣装の違いにも、
キョロキョロしてしまったひとときでした。




2018年4月26日木曜日

健軍教会避難所経験のわかちあい

4月25日、招かれて京都に避難所の報告に出かけました。
世界宗教者平和会議女性委員会が発行した
「災害時に備えて 発達障がい児者受け入れのてびき」に、
健軍教会の経験についてコラムを書かせていただいたご縁で、
冊子の発行記念イベントにお招きいただいたのでした。
「宗教施設保存版」とされたこの冊子には、
「要配慮者の方々を受け入れるための事前の準備」
「災害時にわたしたちができること」
「すぐ使える実践資料」などが掲載されていて、
震災時の宗教者が担うべき適切な役割が示されています。
イベントでは、わたしが短く、健軍教会避難所での
経験をお話しさせていただいたあと、
HUGと呼ばれるゲーム式のワークショップで、
実際に宗教施設が避難所になったとしたら、
どのようなことが想定されるか、
というシュミレーションゲームを楽しみました。
さまざまな宗教団体から集まってこられた方々が
たのしげにゲームに白熱なさっておられます。
これからも、震災はどこかで必ず起こります。
その時に、わたしたちに何ができるのか、
思い巡らし、アタマのトレーニングをしておくために、
なかなか興味深いワークショップでした。
マスコミの反応もよく、
ちいさな集まりでしたのに、
参加者数に匹敵する取材記者が集まって下さったのが、

2018年4月22日日曜日

岩永知樹 情熱の肥後DUO

5月の健軍教会でのコンサートのご案内
 
いずれもピアニストは藤本史子さん。
けんぐん水よう音楽会でも、
たびたびお世話になっている
素敵なピアニストさんです。
 
5月12日(土) 情熱の肥後DUO vol.9
 
5月19日(土) 岩永知樹チェロリサイタル
 
チケットなど詳細は主宰者にご連絡下さい。
また、駐車場はごく限られていますから、
近隣のコインパーキングをご利用下さい。
<近隣のコインパーキング>
 
また、もちろん5月も開催されます。
けんぐん水よう音楽会。
5月は加藤麻衣子さん演奏の
ポジティフオルガンによるコンサート。
こちらもお楽しみに!

 
 


2018年4月21日土曜日

4月の水よう音楽会 志垣美雪

さて、毎月月末が近づくとやってくる
けんぐん水よう音楽会。
今月は、4月25日。
熊本が誇る名サキソフォニストの志垣美雪さんです。
何度かご出演戴いていますが、
毎回サキソフォンの表現力の豊かさを、
堪能させて下さいますから、今月も楽しみです。
 
ぜひ、月末の水曜日を、生きた音楽によって
ゆたかな時間にしてくださいますように。
みなさんのお越しをお待ちしています。
 
入場無料。カンパ制です。

2018年4月18日水曜日

熊本地震2年 あの日々と今 益城町編

健軍教会での、熊本地震2年を覚える礼拝でわかちあうため、
あの頃に撮った写真の場所に出かけて、
同じ場所を写真に収めてみた。

ぼくらはどこまで来たのだろう・・・。

熊本市内編に続いて、次は益城町編

健軍教会は、熊本市内の東部にあって、
益城町まで約2キロほど。
木山線と呼ばれる県道28号線を東に向かうと、
クルマでと6~7分といったところだろうか。
 
健軍方面からだと、益城町に入ってから、
福富-惣領-馬水-安永-木山-寺迫と続いていく。
寺迫までで約5キロくらい。
込んでなければ、クルマで10数分といったところ。
クルマでは、停めて写真が撮りづらいので、
ひさしぶりにバイクで益城に入った。

惣領の交差点の北側。擁壁の工事は始まっていない模様
安永のバス停。元の写真を頼りになんとか場所を特定
 
安永付近。木山線から南側の路地をのぞむ
木山の交差点。一帯やたら見通しの良いことに
木山の専寿寺 空き地の中にぽつんとプレハブの仮社殿
永らく倒壊したままであった木山神社 ようやく再建へと向かうことに
県道235号線 空き地の中に、ボツボツと家屋が
県下最大の避難所だった益城総合体育館も広大な空き地に

寺迫交差点南側 被害の大きかったエリアで当時の建物は残っていない

寺迫交差点 北東側 崩壊した階段を夏草が覆っていく
 
1年前の益城町は、あちこちで解体工事が進められていたが
現在はようやくそれもひと段落。
ただし区画整理で4車線化が発表されたため、
木山線の両側にはだだっぴろい空き地が延々と広がり、
空き地の間にポツポツと家が残っている、という残念な様相に。
みんな帰りたくても家も建てられないのだから、
人がいなければ店も営業できないし、
街としてはさびしい感じになってしまった。
 
2年がすぎて、いまだに3万8千人が
仮設住宅での生活を余儀なくされている熊本。
いろんなもやもやがあるのが本音なのだが、
だれも声高には叫ばない。
あちこちで、ちいさくつぶやいているだけだ。
 
人と人のすき間がひらいていくのが心配だ。
 
 
熊本市内編
 
教会周辺の空き地
 


2018年4月17日火曜日

熊本地震2年 あの日々と今 熊本市内編

健軍教会での、熊本地震2年を覚える礼拝でわかちあうため、
あの頃に撮った写真の場所に出かけて、
同じ場所を写真に収めてみた。
 
ぼくらはどこまで来たのだろう・・・。
 
熊本市内編
まずは徒歩圏内
徒歩0分 教会隣の焼き鳥雀暮林は病院の駐車場に

徒歩1分 避難者さんのおられたマンションはコインパーキングに
徒歩1分 片岡整形外科は縮小して再建された

徒歩5分 サンリブ健軍店も規模縮小してマルショクに
 
 徒歩6分 下江津湖の遊歩道も整備された
 
今度はクルマで
クルマで10分 見事に再建された九州学院中学校舎
問題は借金の返済だそうだが・・・ 

クルマで3分 昭和町のパチンコ屋さんはセブンイレブンに

クルマで5分 桜木の民家は空き地のまま
 
クルマで6分 会員さんのおられた沼山津の大きなマンションは更地に
6階で骨折なさり、手術までに数ヶ月かかりました。
 
クルマで6分 再建を断念された秋津有楽園も広大な空き地に
 
ということで、更地のままの場所、再建された建物、
さまざまですね。
教会の近辺は、別の投稿にも書きましたが
ポコポコと、櫛の歯が欠けるように
空き地が広がっていて、
再建された家屋はまだ僅かです。
 
益城編につづく・・・。


 


熊本地震2年 ひろがる空き地

健軍教会周辺。
どんどん空き地が増えている。
かならずしも、以前から人が住んでいた建物ばかりでは
なかったことだろう。
でも、公費解体で建物の撤去がすすめられ、
これを期に老人ホームに移られたり、
再建費用の目処が立たず、
仮設住宅から出られなかったり、
かくてあちこち空き地ばかりになってしまった。
このあたりは、それでも結構便利な地域だから、
きっとこれから新しい建物も増えていくのだろうが、
解体された家屋の後に、新築された建物は、
まだごく少ないといっていい。
結果、町は歯抜けのように、
見通しばかりがよい町だ。
 
教会周辺を自転車でくるりとまわってみながら、
目につく空き地をなんとなくカメラに収めた。
新生、若葉、水源のごく一部のエリアだけでもこんな感じ。


 
これでも、なんとなく一部を撮影しただけなのだが・・・。
 
あの日々と今
 
熊本市内編
益城町編


2018年4月16日月曜日

熊本地震2年の祈り

熊本地震からの2年。
あたりまえのことだが、おかれている状況は個々に違うし
状況が違えば祈りも違う。
ハナミズキの祈り
 健軍教会での2年の祈りでは、
ひとりひとりの祈りを、
ハナミズキの花に託して神さまに捧げることにした。
あの日も咲いていたハナミズキの花。
花はキリストの十字架を、
芯の部分がキリストの茨冠を象徴するという。
 
一青窈さんの楽曲でも知られているが
日米の友好平和を象徴する花でもあり、
健軍教会を創立したパウラス先生のふるさとである
ノースカロライナの州花でもある
ハナミズキの花。
大林由紀さんの唄うハナミズキも美しかった
キリストの復活を思いながら、
地震で失ったものを象徴する割れた植木鉢に
ひとりひとりが自分の祈りの言葉を捧げた。
 
 


2018年4月14日土曜日

あの日と今

熊本地震からの2年を覚える礼拝で
使用する写真を撮ってまわった。
教会近隣、益城一帯、
当時撮影した写真を頼りに、
今の様子をカメラに収めていく。

2016.4.28 お世話になった教会隣の雀暮林

2018.4.11 いまは健軍クリニックの駐車場に
2016.4.18 教会近くのサンリブ健軍店
2018.4.11 規模縮小してマルショクとして再開
 健軍界隈と益城では、また様相が異なるのだが、
どちらも空き地が広がっている。
そこに在ったものは失われて、
何もない空間が広がっている。
2016.7.28 神水教会の会員さんだという奏館
2018.4.13 場所を特定するのは難儀なことだ
2016.9.2 県下最大の避難所だった益城町総合体育館
2018.4.13 今は広大な空き地が広がるのみ
県下避難者 今なお3万8千人。
まだまだだなぁ、と改めて思う。 
 
熊本地震2年をおぼえてともに祈る音楽礼拝
出演:大林由紀さん
2018年4月15日(日) 10時30分~
https://kengunlutheranchurch.blogspot.jp/2018/03/blog-post_26.html