2019年10月25日金曜日

けんぐん水よう音楽会 第71夜「ピアソラ・ナイト」



 第71回 けんぐん水よう音楽会 を開催しました。
 今回は「ピアソラ・ナイト」。

 当音楽会ではお馴染みのピアノストである藤本史子さんのお勧めにより、気鋭のヴァイオリニストである柴田恵奈さんがご出演くださいました。
 藤本さんが「情熱の肥後デュオ」に共に取り組んでおられる木野雅之さんのお弟子さんです。お若くも、すでに様々な活動を展開しておられる柴田さんにより、わたしたちは体の隅までピアソラの空気に満たされることになりました。
 ピアソラの感情に満ちた楽曲を、お二人が時に柔かく、時に激しく豊かに表現してくださり、素晴らしい時間としてくださいました。

 ピアソラはイタリア系のアルゼンチン人。タンゴにクラシックの構造、そしてジェズのエッセンスを取り入れ確立させた天才であると共に、既存の概念の破壊者との側面も持ち合わせた人。パリで闘病したその晩年に故郷アルゼンチンへ大統領専用機で帰国したことは、人々に大いに愛され、誇りとされた証しでしょう。聴く者の心を揺さぶる音楽に、私達もピアソラとその音楽を、より愛する機会とされる。そんな夜となりました。

牧師は挨拶で、 新約聖書の「神は、あらゆる苦難に際してわたしたちを慰めてくださるので、わたしたちも神からいただくこの慰めによって、あらゆる苦難の中にある人々を慰めることができます」(2コリント1・4)から、この言葉を書き送ったパウロは旅人であり、苦難と慰めを知っている人。そしてピアソラもまた、称賛と批判、またバンドの結成と解体、そして身の置きどころの乏しい移動生活を送った存在であり、苦難と慰めを知り、そこから紡ぎ出されたゆえ、その音楽は私達の心を揺さぶるのではないかと語りました。

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第71回 けんぐん水よう音楽会
【ピアソラ・ナイト】
①アヴェ・マリア
②リベルタンゴ
③タンゴの歴史
 Ⅰ. Bordel 1900
 Ⅱ. Café 1930
 Ⅲ. Nightclub 1960
 Ⅳ. Concert d'aujourd'hui
④オブリビオン
⑤ル・グラン・タンゴ
アンコール アディオス・ノニーノ
(すべて作曲 アストラ・ピアソラ)
 

次回の水よう音楽会は、11月27日(水)19:30開演です。
「ポジティフオルガンと巡るヨーロッパの旅vol.3」として加藤麻衣子さんが当教会のオルガンの魅力を引き出してくださいます。そして、メゾソプラノの安本ゆかさんの演奏です。どうぞいらしてください。

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